Raditya Dika 監督・主演『リーサル・ゲーム』(Target, 2018)

 インドネシアのデスゲーム・コメディ。映画撮影のために集められたセレブたちがゲームを命じられる。そのドタバタ喜劇が大半だが、主人公と恋人はめでたく救出され、警察の捜査により黒幕も判明したものの……。

 ワイヤーや特殊効果を用いず、サウンドも入れない状態の格闘シーンがギャグになっている。ただ人間がジタバタ取っ組み合うだけで、映画の魔法がかけられる前の撮影現場をメタ的に笑う意図があるのかどうか、微妙なところではあるが。過去に製作が完遂されなかった映画の亡霊というのは、『ワーニング その映画を観るな』と類似の発想だが、こちらは「監視カメラの映像だけではその脚本は撮れないだろう」と突っ込みどころに事欠かない。

 俳優たちはみな本人役で出演しており、インドネシアの観客にはリアリティーショー的に楽しめる部分もありそうだ。ロッキー・ソラヤ一家のプロダクションSoraya Intercine Filmsの製作。最後に登場する印象的なルックスのプロデューサー役、よく見かける俳優だが T. Rifnu Wikanaとようやく名前を覚えた。

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