〈ザ・ドール〉シリーズ第3作のNetflix映画。『ザ・ドール2』のスピンオフにあたるらしい。1・2作で夫と娘を失った除霊師ララスだが、同業の夫レイナルドと再婚して仕事を続けている。
前作で娘を失ったマイラは、結局夫とよりを戻すのはやめたらしく、亡き娘の愛したサブリナ人形の玩具メーカーの跡取り息子と再婚。孤児となった姪バニヤを引き取って育てているが、なかなか姪は心を開かない。降霊術で亡き母を呼び出すものの……
今回は幽霊ではなく悪魔が登場。相も変わらず亭主族は肝心な時に役に立たないが、ララスの夫はきちんと妻をサポートし、見せ場を奪わない。男の力で悪魔をねじ伏せるのではなく、女性的な力の暴走を鎮められるのは女だけというところか。
姪バニヤが両親を亡くした経緯は終盤まで明かされないが、両親があんな惨死を遂げて叔父夫婦に引き取られたなら、元気で暮らせる方が無理というもの。その上悪魔に襲われるのでは深刻な心的外傷が心配されるが、最後には亡き母が現れて優しくケアする。
ゴアシーンはシリーズ第2作ほどではなく、生首の作りもの感が目につくが、前作が生々しすぎるとの評でもあったのだろうか。とはいえ〈ザ・ドール〉シリーズ3作、〈サードアイ〉2作に『よみがえったスザンナ』と、Netflixで観られるロッキー・ソラヤ映画はひととおり観て、大変満足した。
