https://www.netflix.com/jp/title/81044856
インドネシア版〈アナベル〉という趣の人形ホラー。強盗に射殺された幼い女の子の霊なのでとても可哀想な話だが、復讐のターゲットの執拗な自傷シーンのもたらすカタルシスで個人的には満点。
夫の昇進でジャカルタからバンドンに転勤し、家と車を購入した幸せいっぱいの新婚夫婦。しかし、少女の霊を慰めるために人形を祀った木を伐ったことから、二人の周囲に異変が起こるようになる。ウスタズは役に立たないのに対し、隣人や除霊師の女性が姉のように若い妻を助ける。
夫はというと、仕事をはじめ家庭の外での悩みを持ち帰るだけで、それについて妻と話し合うことは避け続け、不安を与える役回り。幾度も戻って来る人形の呪いは、元をたどると幼児期のトラウマに起因するという設定。その力を抑えながら共存するという落とし所は、悪魔の撃退より気持ちに添うものではある。
人形の祀られた木が何だか分からなかったが、葉が大小あるのはイチジクの仲間でも絡みついているのか? 木そのものが信仰の対象になる樹種か、特にそういう設定でないのかは不明。