ロッキー・ソラヤ『よみがえったスザンナ』(2018)

インドネシアのスンデルボロン映画『よみがえったスザンナ』(2018)。

1989年、妊娠中に殺害されたスザンナが怨霊スンデルボロンとなって蘇る。ポンティアナックといいスンデルボロンといい、彼女らを殺した男どもが、許しを請うのではなく村の衆を率いて怨霊退治に向かうのが恐ろしい。その昔、作家の李昂が、女には怒りが許されていない、怒りを表せるのは人間ではなく「鬼」のみだと語っていたが、『よみがえったスザンナ』は「鬼」になってすらその憤怒の声にまったく耳を傾けてもらえない。これは形を変えたMeToo映画なのかもしれない。

スザンナが復讐のつど白い小さな花(八重咲き)を食べるのはどういう意味なのだろう。後日、知るところがあったら追記する。