ジェームズ・ウォン『ファイナル・デッドコースター』(Final Destination 3、2006)

 再びジェームズ・ウォンがメガホンをとった〈ファイナル・デスティネーション〉シリーズ第三作。

 事故の模様を幻視した主人公が回避行動を取り、それによって助かったはずの人々が次々にアクシデントに見舞われ……という同じパターンだが、とはいえ小さなミスから連鎖的に大事故が発生する仕掛けは面白くてつい見てしまう。

 今回のきっかけとなる事故はジェットコースター。これは安全管理問題で遊園地の責任者は起訴される案件だろうと思うが、それは主人公たちにとってはどうでもよく、その日のカメラに収められた姿が死に方を暗示する方が重大である。

 高校生男子が携帯カメラで女子のスカートの下を盗撮するシーンがあり、周囲から叱られるだけで済んでいるところに時代を感じる。今なら警察に届けるか、少なくとも学校行事の最中の出来事なので、高校では処分を受ける展開になるだろう。

 日焼けサロンやジム、ホームセンターなど、こういう目に遭ったらいやだなあと思う場所で予想通りの事故が起きる。事故というと避け得ないようだが、大半は安全管理を適切に行っていれば避けられるタイプのミスに端を発しているところが現実的ではある。

 事故の瞬間はかなり細かくカットを割っていて、死体は瞬間的にしか映らない。もうちょっと見たいと思わせるタイミングの編集は絶妙だと思う。

 

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