2012年に野球の試合中に球場で起きた女子高生殺人事件。犯人は被害者の恋人で、高校卒業後に一緒に渡米する約束だった野球選手の張正義（陳昊森）。7年後、記者の劉立民（張孝全）が刑務所に取材に行ったところ、張正義の脱獄劇に巻き込まれることになる。
劉立民は公私ともにパートナーだった妻を亡くして二年になり、担当番組のフォロワー数もふるわず打ち切りを示唆される。配信動画や視聴者コメントの映像が何度も挿入され、うるさいのが気になったが、「真相」がメディア（マスメディアもセルフメディアも）と受け手の共犯関係で作られてゆく様子がテーマだと分かり納得。
ところで、劉立民は表面上はへらへらしているが、妻の死の陰影を引きずっている。しっかり者の一人娘・真真（方郁婷）が「爸爸」ではなく「立民哥」と呼んで、てきぱきと身の回りの世話をするのはほほえましいようだが、現実なら中学生の娘に負わせるには重すぎる。
