初めて日本語字幕で観たが、初見時の感想から変わるところはあまりなく、改めて再見に堪える映画だと感じた。この作品はDVDで繰り返し観たので、あらかたの場面を覚えているのだけれど、それでもまだ細かい部分で観るたびに新しい発見があるし、初見時と同じ感動がある。
今回スクリーンで観てつくづく思ったのは、タレンタイムを仕切る先生役のアディバ・ヌール(Adibah Noor)の声がつくづく素敵だということ。歌手だから当然といえば当然だけれど、ものすごく潤いのあるつややかな声だ。
それから、気がついたことを一つ一応メモしておく。ハフィズが病床にある母に歌を歌って聴かせ、母が褒める場面があるのだが、ここでお母さんは舌打ちをしている。中国人がよくする“嘖嘖稱奇”というあれだ。マレー人も賞賛を表す舌打ちをよくするということだが、この仕草は東南アジアにも広がっているのか、それとも華人が持ちこんだものなのか気になる。