オズグッド・パーキンス『呪われし家に咲く一輪の花』(I Am the Pretty Thing That Lives in the House、2016)

www.netflix.com

Netflixオリジナルの幽霊屋敷映画。自宅で最期の日を迎えたいという老作家アイリスのため、住み込みの看護婦として訪れたリリー。しかしアイリスはリリーを「ポリー」と呼び続ける。

ほとんどがリリー(ルース・ウィルソン)の一人芝居。古い館の主は亡霊で、生者は家を売ることも買うこともできないと最初に語られる。リリーの語りは現在形だが、すでに結末を知った口ぶりで、自分は28歳になったばかりだが、29歳を迎えることはないという。

ポリーというのはアイリスの昔のホラー小説『壁の中の女』の主人公で、アイリスが彼女から聞いた物語を作品化したという体裁になっている。結婚式の日に失踪した新郎新婦のその後は、小説ではオープンエンドなのだが……

絶叫系ではなくNetflixホラーには珍しく(?)静かな作り。視聴年齢は16歳からということだが、残虐なシーンや恐怖描写はほとんどなく、語りを楽しむ映画だった。