アン・リー『いつか晴れた日に』(Sense and Sensibility、1995)

エマ・トンプソンの主演・脚本。李安の監督は四作目、95年の時点でジェイン・オースティン原作を台湾人監督に撮らせようという企画というのは、もしかしてすごいことだったのではないだろうか。

どうして蝶々夫人のような邦題になったのかと思っていたが、「よけいなことは言わず天気の話でもしてなさい」から、晴れた日の大団円で納得。

エマ・トンプソンはつくづくいい女優さんだと今さらのように思うが、sensibility に身を委ねられないのは長女あるあるながら役柄も魅力的なのだろう。

美男美女の惚れた腫れたを見てもなあ、と思いつつも、世の中にはケイト・ウィンスレットを袖にする男もいるのだしと考えるとひと筋の光明が射すような射さないような。